AIP食事療法で炎症を抑えよう

橋本病などの自己免疫疾患の症状を和らげるAIPの体験記です。

AIPをやってみよう

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AIPってなに?

さて、AIPとは何なのでしょうか。AIPは自己免疫プロトコル (Autoimmune Protocol) の略です。プロトコルという名前からも分かるように、ただ食べて良いもの、ダメなものが分かれているだけではなく、踏むべき明確な手順があります。

 

自己免疫疾患の患者さんたちが、炎症を起こすかもしれない食品 (trigger) を除去することで、体内の炎症を抑えよう、そして何が根本の原因なのか見極めよう、という自己修復プロトコルなのです。特に西洋医療では薬で症状を抑える事ばかり考えがちですが、AIPでは症状を引き起こしている原因 (root cause) を探して、排除していきます。

 

AIPの手順

ステージ1食品の除去から始めます。炎症を起こす可能性のあるものは全て除去します。この時期は、食べられる食品がかなり限定されています。でも大丈夫、ずっとじゃありません。この期間は1〜3ヶ月間です。この期間が短すぎると効果が分からなかったり、長すぎると栄養が偏って変調をきたす事があるので、大体の期間が設定されています。

 

少なくとも1ヶ月、トリガー食品を除く事で、体内に蓄積された毒素もなくなるのを待ちます。この時の除去食ルールは、かなり厳しいです。食べ物、飲み物、調味料、サプリメントも全て、原材料だけでなく、副材料、添加物までチェックします。外食も難しい時期ですが、ここは我慢です。この時に除去する食べ物の一覧は別記事にまとめます。

 


 

ステージ2食品の再導入です。排除した食品を、少しずつ戻していきます。ここで重要なのが、一度に数品目をまとめて再導入しない事です。週に1品目だけ、戻す事ができます。一週間かけて、再導入した食品に対する過敏反応がない事を確認したら、再導入成功です。また違う品目をひとつ選んで再導入を繰り返します。過敏反応が見られた場合は、その食品はもう食べない方が良いという事です。以降の自分の食事から除外しましょう。

 

ここも細かいルールがあるようなので、別記事にまとめたいと思います。

 


 

ステージ3では自分用にカスタマイズされた食事法が分かったので、それを続けていきます。これは「カスタマイズされたペリオ」や「再導入済みのAIP」などと呼ばれる事もあります。中には単品で少量の摂取は大丈夫でも、他の食品との組み合わせや、摂取量、調理の仕方などによって反応が変わる食品もあるので、引き続き自分の体調に注意を払いつつ生活します。

 

毎日食べた物の記録をつけておくと、体調が悪くなった時に原因探しがしやすいです。

 

あと、食品以外にも目を向ける必要があります。十分な睡眠を取る事、運動をする事、ストレスを溜めすぎない事、身の回りの化学物質を除去する事など、食品だけにとらわれず、何が自分の体調を悪化させているのか、辛抱強く観察しなきゃいけないんですね。

 

AIPはマラソンだ、と言われます。体調も季節や加齢と共に変わります。ずーっと自分の身体と向き合って、どうすれば快適に生きられるのか試行錯誤していく事になります。自己免疫疾患とも一生のお付き合いですから、どうせなら快適に生活したいですね。

 

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どんなダイエットがいいの?

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健康に良いとされる食事法(Diet)にも色々ありますよね。名前は聞いた事があるけど、どんなものが詳しく知らないものもあります。近年アメリカでよく聞く食事法を調べてみました。

 

Paleo Diet

ペリオは流行も落ち着いて、定着してきましたね。旧石器時代 (paleolithic era) の狩猟民族の食事法に回帰して、現代病を治すという試みです。プロセスフード、穀物、乳製品などを除外して、シンプルな野菜と肉を中心とした食事法です。

 

Vegetarian / Vegan

有名なベジタリアンビーガンです。ベジタリアンはその名の通り、野菜を中心とした食事法ですね。肉や魚は食べませんが、乳製品や卵は食べる事が多いみたいです。ビーガンはさらに厳しく、動物性の食品を一切食べません。乳製品、卵、蜂蜜なんかもダメです。

 

肉や魚介類を食べないベジタリアンとビーガンの人たちは何でタンパク質を補給しているかというと、豆腐やテンペ、豆類が多いようです。

 

はっきり言って、この食事法は橋本病の人には向いていません。なぜなら、橋本病患者はコラーゲンを含むタンパク質がしっかり吸収できていない人が多いので、人よりも多めに動物性タンパク質を取らなければいけないそうです。また豆製品、特に大豆製品に過敏症がある人も多いため、タンパク質補給を豆類に頼っている食事法は良くないそうです。

 

Gluten-Free Diet

グルテンフリーも良く聞きますね。セリアック病の人が増えているようで、グルテンフリーの菓子なんかもたくさん発売されているので、見る事は多いと思います。グルテンは小麦などの穀物に含まれるタンパク質で、消化不良やアレルギー反応を引き起こしやすい事が分かり、最近敬遠されつつあります。橋本病の誘引として一番に名前が出てくるのも、このグルテンです。

 

ただ、グルテンフリーならヘルシー!という訳ではありません。単に小麦粉が使えないので他の穀物粉で代用しているだけの食品も多いので、糖分が多かったり添加物が多かったり、他のアレルギー物質が入っていたりします。他の食事法と組み合わせる必要がありそうです。

 

Low-Carb Diet

最近良く目にするのがケトジェニックダイエット(Ketogenic Diet / Keto)、低糖質・高脂肪なダイエットです。同じく低糖質を推しているものに、アトキンズダイエット (Atkin's Diet) があります。デュカンダイエット (Dukan Diet)は低糖質・高タンパク質です。どれも痩身に効くと謳われていますが、偏った食事内容で体に不調をきたす人もいるようですし、持病のある人は特に専門家に指導してもらった方が良さそうです。橋本病でもグルテン過敏症でない人で、痩身目的ならアリかもしれませんね。

 

Intermittent Fasting

これは近年流行しているプチ断食ダイエットですね。食事の内容ではなくて、食事パターンを変えるという痩身目的のダイエット方法です。いろんなパターンがありますが、一日のうちに食事をしていい時間を8時間などと決めておくものです。私の周りでもこの方法で大幅に減量した人たちがいますが、食事内容に縛りがないので食事療法とは言えなさそうです。

 

橋本病に良いとされる食事

上記で、一番橋本病に良いとされる食事に近いのは、ペリオダイエットです。そしてさらに炎症を起こす食品を完全に取り除いたものが、AIPと呼ばれるダイエットです。

 

AIPについては、長くなるので別記事にまとめたいと思います。

 

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Hashimoto's AIP Cookbook

 

 

橋本病の原因と誘引

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橋本病の原因

マサチューセッツ州のセリアック研究センターのDr. Fasanoによれば、自己免疫疾患は、3つの要因がそろってはじめて発症するそうです。その3つとは。

 

  • 遺伝的要因
  • 誘引
  • リーキーガット

 

橋本病の誘引

橋本病の誘引となるものには、主に6種類あるそうです。

 

  • 食物過敏症 (food sensitivities)
  • 栄養素の不足 (nutrient depletions)
  • ストレス (impaired ability to handle stress)
  • 毒素 (impaired ability to handle toxins)
  • 消化器系の問題 (digestive issues)
  • 慢性の感染症 (chronic infections)

 

この中の1つ以上が組み合わさったりして発症する事が多いとか。発症してしまったら、薬を飲む事で症状を抑える治療が一般的ですが、それでは根本の原因 (root cause) の解決になっていない。まずあなたの誘引はなんだったのかを調べて、再び症状が悪化する事のないようにそれを取り除きましょう、というのがAIPの目的です。

 

リーキーガットとは

リーキーガット (leaky gut) は、直訳すると「腸漏れ」です。腸壁を通過して、血中に腸内の毒素・ウイルス・タンパク質などの異物が漏れ出す事を指しています。腸内に炎症が起こると、食べ物が未消化のまま取り込まれてしまいアレルギー反応を起こしたり、逆に必要な栄養素が取り込めなかったりします。それが食物過敏症や栄養素の不足にも繋がってくるというわけです。怖いですね。

 

身体を治すダイエットを

英語でいうダイエット (diet) とは、痩身ではなくて「食事法」を指しています。私が読んだ本1では、 自分がどの食品に過敏反応を起こしているのか調べて、それらを除去する事を提唱していました。思い返して見れば私も胃腸の不調が多かったです。

 

近年流行ったDNAテストをやったときに「セリアック病になりやすい傾向があります」と書いてあったのを思い出しました。以前に食品アレルギーのテストをしたのですが、明らかな小麦アレルギーではなかったので、テスト結果はあまり気にしていませんでした。でもなるほど、過敏症という可能性もあるんですよね。

 

橋本病の誘引も、6つのうち4つが食べ物がらみです。橋本病と食べ物に深い関係があるという説になるほどと思いました。

 

さて、どんな食べ物を避ければいいのでしょうか?
そして橋本病の人にはどんなダイエットが向いているのでしょうか?

 

次の記事でまとめてみます。

 

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 _____

*1. Hashimoto's Food Pharmacology, by Izabella Wentz, PharmD, FASCP

 

 

私の症状と診断まで その2

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パンデミックで医者に行けない

パンデミックの影響で、夫と揃って収入がなくなってしまいました。周りからは心配されたのですが、内心ラッキーと思っていました。体調が悪くて出社できそうになかったからです。数ヶ月間は会社が健康保険を払っていてくれましたし、政府の補助金があったので路頭に迷う心配はありませんでした。それよりも起き上がれない方が問題でした。

 

だんだん体調は悪くなり、とうとう一日中寝ているようになりました。頭にもやがかかったようになり、何も考えられない。気持ちが悪い。頭が痛い。ふらつく。起きて食事をしたら、いつの間にかまた眠っている状態でした。それなのに病院に行けない。オンライン診察も何週間も待たなければ行けませんでした。

 

半量に減らしたレボチロキシンを、リスク承知でまた元の量に戻しました。するとなんとか起き上がれるようになったものの、頭痛やふらつき、気分の悪さはあまり変わりません。夏になりようやくオンラインで内分泌科医の診察を受ける事ができ、ラボで血液検査も受けました。

 

検査結果と体調が比例しない

やっとの思いで血液検査を終え、さていかに悪い結果かと思いきや、なんと全て正常。医師にはほぼ確実に橋本病だろうと言われていたのにも関わらず、抗体検査も異常なし。他に原因があるのかと、主治医(PCP)のところに健康診断にいき一通り調べてもらっても正常。あまりに立ちくらみがひどいので貧血かと思いきや、それすらもなし。

 

は?????

 

ちょっと悲しかったです。だって原因が分かれば治療や対策のしようがあるんです。西洋医学は検査結果重視のところがあるので、検査の結果が正常ならわざわざ他の検査してくれないところが多いですしね。うちの科では異常なかったよ?他当たったら?って感じです。

 

保険が切れる!

そして秋、会社からとうとうレイオフ通知が来ました。イコール、健康保険が切れます。これはアメリカで生活していく上で結構重要な問題です。日本のように国保がないので、勤務先から健康保険に加入できなければ、個人加入しなくては行けません。それがめちゃくちゃ高い!夫婦で入るとほぼ月額20万円です。またいわゆるオバマケアも、現大統領が撤廃しようとしているいま、それに頼っていいのか心配です。

 

自分で調べよう!

とりあえず時間だけはあるので、本やネットでひたすら調べます。特にアメリカは医療費が高額な事もあり、みんな自分で調べます。その結果をシェアしているオンライン自助グループを見つけて入りました。専門家ではないので、時に誤った情報もあるでしょう。ただ情報量はものすごいので、助かっています。

 

あと橋本病のための食事について調べていました。日本語で検索すると、ヨウ素を含んだ物を食べ過ぎないように、バランス良く食べるように、程度しか書いてないんですが、英語で検索するとまず、グルテン厳禁!乳製品と大豆製品も要注意!と出てきます。海草を食べる文化がないからか、ヨウ素については「必要量摂取しなくてはいけない」という表記が見られます。

 

どちらも間違っていないのですが、西洋と東洋では生活形態や医療に対するアプローチが違うので、自分には何が合っているのかを探す事にしました。

 

食事療法を始める

実は私は、橋本病と正式には診断されていません。抗体検査が異常なしだったからです。でも検査結果を見てみると、2つあるうちの1つの抗体(TPOAg)しか検査されていません。さらにセロネガティブという、血液検査では抗体異常が見られなくても橋本病の人もいるようです。血液検査やエコー診断で分からない場合は、穿刺吸引細胞診で診断するそうです。

 

でも今はパンデミックのせいで、数週間待ってもオンライン診察しかしてもらえず、ラボ検査も時間がかかります。予約はしましたが、2ヶ月待ちでした。ただ甲状腺機能低下症という診断はされていて、症状のチェックリストで該当しないものがほとんどないほどなので、可能性は高いかなと思います。また検査出来たらご報告します。

 

とりあえず橋本病であるという前提で、パンデミック中でも自宅で出来る、自己免疫疾患のための食事療法から始める事にしました。

 

 

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私の症状と診断まで その1

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私は昔から自己免疫異常の自覚症状がありました。

 

ただ何度検査をしても異常が数値として出てこず、きっと歳をとって症状が悪化してから診断されるんだろうな、と思って過ごしてきました。とうとうその歳になったようです。笑

 

原因不明のだるさ

10代の頃から、低体温低血圧で薬を飲んだりしていました。酷い時は体温がずっと34〜35度から上がらず、最近では36度台まで上がりましたが冷え性は相変わらずです。体調のいい時はかなり運動をするのですが、何時間も運動をして汗だくにも関わらず、体を触るとひんや〜り冷たいのです。生姜を食べたり入浴したりも効果がありませんでした。

 

昔から2〜3ヶ月に1度は必ず体調を崩して動けなくなっていました。原因は分からないまま、10歳頃に自律神経失調症と診断されただけです。季節の変わり目には決まって体調を崩し、生理や雨の日も起き上がれなかったです。そして一度体調を崩すと、2〜3週間ほどは辛い状態が続きます。

 

バラバラな診察

10年ほど前にまず、レイノー症になりました。手足の指先の末端の動脈が収縮して血液が回らなくなるものです。その頃から、もしかしたら膠原病なのかな?と思っていました。甲状腺はエコーで見てもらって腫れていなかったので、大丈夫だと思っていました。

 

5年ほど前に、今度は喉に違和感を覚えるようになりました。息がしづらくなり病院に駆け込むと、うつ病のパニック障害と診断されてしまいました。確かにストレスを感じていた時期だったのですが、検査もせず薬を出されておしまい、という診断に納得できず、別の医者にかかると今度は逆流性食道炎と言われました。胃カメラも飲んだのですが、少し荒れていただけでした。とりあえず薬を飲んで治ったと言われましたが、微かな違和感はそれからも続いていました。

 

最近ではビタミンD不足と、コレステロール値の上昇をバラバラに指摘されていましたが、サプリを取ったり食事を見直すように指導されただけで、橋本病とは関連付けできていませんでした。脂っこい食事は苦手で、揚げ物もずっと食べていないので、コレステロール???と思いましたが、もう30代後半。体重も増えてきたし、歳には勝てないかな、なんて。

 

さらにここ2年で10キロほど太ったのですが、怪我で手術をしたので、運動できていないせいかと思い込んでいました。ところが怪我が治って運動を再開して体重を落とそうとしても、落ちない。カロリー計算して、一日1500-1700kcalくらいに抑えているのに太っていく。何かがおかしい…。そしてパンデミックで出かけられず、さらに体重が増えたりして。

 

ようやく分かったのは不妊検査から

昨年末から、異様なだるさと頭痛、めまいに襲われ、また医者巡りをしました。頭部レントゲンを取られ、心電図を取られ、血液検査もし、エコー検査もして、それでも原因が分からない。それとは別に婦人科検診に行き、不妊の相談もしていました。そこでホルモン検査をしようという事になって初めて、TSHの値が高い事が分かりました。

 

でも婦人科医(gynecologist)は甲状腺の専門医じゃありません。甲状腺機能低下症と診断してレボチロキシン(Levothyroxine)を処方してもらったはいいものの、いきなり多めの処方で、今度はTSH値が下がりすぎてしまいました。なので処方薬の分量を減らすべきところを、二倍にするようにとの指示。間違いを指摘すると「ああそうね、じゃあ半分でいいわ。自分で錠剤を半分に割って飲んどいて」と言われてしまいました。こら〜適当すぎるだろう〜。笑

 

そんなこんなで、内分泌科医(endocrinologist)を探しているうちに、なんとコロナウイルスによるロックダウンで病院に行けなくなってしまいました。仕方ないので婦人科医に6ヶ月分の処方箋だけ出してもらって、自分で量を調整しながら飲む事に。これはあとで専門医に怒られましたが、じゃあどうしろと…って感じですね。

 

 

続く。

 

 

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どんな症状があるの?

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橋本病・甲状腺機能低下症の症状

甲状腺の病気に共通してある症状が、疲れやすいという事です。また髪の毛が抜けたり、甲状腺(喉仏の両隣あたり)が腫れたりします。

 

甲状腺機能低下症による症状には、主にこのようなものがあります。

 

  • 寒がり、冷え性
  • 低体温
  • 徐脈
  • 顔や全身のむくみ
  • 体重が増える
  • 髪が抜ける
  • 疲れやすく眠い
  • 動作が鈍くなる
  • 記憶力や思考力の低下
  • 筋力の低下
  • 皮膚が乾燥する
  • やる気が出ない
  • 便秘
  • 月経不順、月経過多
  • 鬱状態
  • 血中コレステロール値が上がる
  • ビタミンDの欠乏
  • 声がかすれる
  • 喉に違和感がある
  • 舌の肥大
  • 首が腫れている
  • 汗をかきにくい

 

どうでしたか?私はほとんど全部当てはまりました。

 

この他にもたくさん、橋本病と関連があると言われているものがあります。

 

  • 眼球突出
  • 過敏性腸症候群
  • 気象病
  • セリアック病
  • リーキーガット症候群
  • 副腎疲労
  • 小腸の細菌異常増加 

 

 

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橋本病ってどんな病気?

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このブログに来られた方はもう知っておられるかもしれませんが、
橋本病とはどんな病気なのか、簡単におさらいしておきましょう。

 

橋本病は自己免疫疾患

私たちの体には、甲状腺という、身体の新陳代謝を促すホルモンを出す器官があります。橋本病は、ここに慢性の炎症が起きてしまう自己免疫疾患です。この炎症により甲状腺ホルモンを作る働きが低下すると、甲状腺機能低下症になります。橋本病より有名なのが、逆に甲状腺が活発になりすぎてしまうパセドウ病ですね。なぜ自己免疫に異常が起きてしまうのかは、いまだに解明されていません。

 

橋本病の診断

橋本病の診断は、血液検査で甲状腺の自己免疫異常を調べます。甲状腺に対する抗体である抗サイログロブリン(Tg)抗体抗甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)抗体を測定します。甲状腺の腫れを調べるために触診やエコー検査が行われる事も多いです。

 

甲状腺機能低下症

橋本病は珍しい病気ではありません。日本内分泌学会によると、成人女性の10人に1人、成人男性の40人に1人にみられるそうです。圧倒的に女性に多いですね。また橋本病の患者さんのうち、甲状腺機能低下症が見られる人の割合は4〜5人に1人未満だそうです。こちらは、血液検査で甲状腺ホルモン(T3/T4)の濃度と甲状腺刺激ホルモン(TSH)値を調ベる事で分かります。甲状腺ホルモンが不足すると、様々な症状が出てきます。

 

治療と投薬

橋本病でも、甲状腺機能がきちんと働いていれば治療は必要ないそうです。ただし甲状腺機能低下症が見られる場合は、チラーヂンS®、レボチロキシン®などの薬剤を処方されます。定期的に血液検査で甲状腺ホルモンの値を見ながら、内服量を調整していきます。

 

 

私は甲状腺機能低下症でした。
その症状について、次記事でまとめてみます。

 

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